課外授業 ようこそ先輩〜箭内道彦編〜 

今週の『課外授業 ようこそ先輩』も良かったなぁ。
たまに新聞のおたより欄で「テレビは毎日毎日くだらないバラエティばかりで―」という苦情を目にしますが、そういう人はこういう番組を見れば良い。あと同じNHKなら『鶴瓶の家族に乾杯』とか、関口知宏さんが電車で旅をする番組とか、民法なら『田舎に泊まろう』あたりがストレスがたまらない番組としてオススメです。くだらないと文句を言いながら見るのは一番体に悪いぞ。


『ようこそ〜』の話に戻ると、今週の先輩はCMを創っている箭内道彦さん。事実は知らないけど、ナンノの彼氏か?という噂があった人だね。この人の手掛けたCMは番組内でもいくつか紹介していたけど、その中に樹木希林さんの役者デビューから結婚−家庭不和−今に至るまで〜を一枚のモノクロ写真でさりげなく伝える“PHOTO IS”というCMもあり、私はそのCMが凄く好きだったので、それを創ったのがこの人か!と知り一気に好印象に。


そんな箭内さんが子供たちに与えたテーマは「告白」。誰にも言えなかった本音を思い切って打ち明けようというもの。これは箭内さんが小学生の頃にそうできていたら良かったのにな、と思う事だそうで、彼もまた、周囲に気を使い本音が言えない子供だったそうなのです。


放送に流れない所で深く説明したのか、子供たちの理解力が高いのか、子供たちは“本当はできる事も、友達に合わせてできないふりをしてしまう。”とか“本当の親友がわからない。”など、こちらがビックリするくらいの本音を紙に書いていて、正直今後の学校生活に支障をきたすんじゃないかと思ったほどです。


余談ですが、以前にこの番組でソウルシンガーが母校に行った時も似たような課題を出したんだけど(ソウルだけに魂の叫びとかだったと思う)、その人の母校は都内にあるんだけど、都会の子を象徴するように子供たちは「本当は塾に行きたくない。」とか「勉強ばかりでなく、もうちょっと友達と遊ぶ時間が欲しい。」と泣きながら訴えていて切なかった。これが我が子の魂の叫びなんだよ!お母さん!子供の時に遊ばなくて、大人になってから取り返すように税金使って犯罪や変態まがいの遊びをされちゃたまんないね。


箭内さんの母校の子は、そういう意味では子供らしいというか、親の介在云々ではなく子供の世界の中で、一人の人間として成長していく上での悩みを持つ子が多くて、ある女の子は「○○ちゃんとはずっと仲良しで親友のように付き合ってきたけど、本当はまだ親友と呼べるまでにはなっていない気がする。」という告白をしていて、でも、これは批判ではなく、「だからこれから親友と思えるように絆を深めていきたい。」と結んでいたので、これが大人だったら口に出す事なく自分の中で処理して終わる気持ちだよなぁと思った。この子はとても誠実だよね。


ただ「子供らしい」と言ってもただ無邪気とか幼いのではなく、感性は大人以上に鋭い子が多く、余計なものが目に入らないので“心に湧く疑問や葛藤=今まで隠してきた本音”に対してとてもストレートに向き合って表現していました。自分もかつてはそうだったのだろうか?今では思い出せもしない。


ちなみに来週の先輩は荒川静香さん。絶対見たい。