国土は広いが視野は狭い。

吉田、日本人の応援が力/世界卓球


昨夜は、世界卓球女子での感動の余韻に浸りつつ、その後に放送した男子の対ロシア戦も見たんだけど、中国の観客の反日声援のせいでしらけました。


日本チームの韓陽選手と吉田海偉選手が中国から帰化した選手なので、その2選手の試合の時にあてつけのようにロシアを応援していて、日本が点を落とすたびに異様な盛り上がり。


特に3番手の吉田海偉選手の時が酷くて、これまでの数日間の中継の中では聞いた事がないくらいのシュプレヒコールをしたり怒号を上げたり、小馬鹿にしたように笑ったりで、相手のロシアの選手でさえ、自分がサーブを打つ前に少し集中しなおすくらいだった。そもそもロシアを応援しているわけではないから、試合の邪魔になろうがおかまいなし。


そういえばフィギュアスケートの時も中国大会の時は酷かったなぁ。転ぶと拍手したりさ。


ただ今回の吉田選手は、明らかにその声援を意識しつつもそれを上手に自分の力にしていたようです。試合の後半は点を獲る度に今までにないくらい手を高く掲げてジャンプしたり(もともと雄叫びは上げる選手なんだけど、その中でもこの日のアクションは大きかった)試合終了の時には観客に向かって「俺の勝ちだ」的なアピールもしていました。


この行為に対して、否定的な意見もあるようなんだけど、私は別に構わないと思います。本当に怒りで試合をコントロールできなくなったわけではなく、実際韓陽選手の試合中に、韓陽選手に対して「落ち着いて」というように手のジェスチャーで吉田選手が訴えている場面もあったし、「この声援に乱されたら負けだよ」と誰よりもわかっていたのは他ならぬ吉田選手だったんじゃないかと思うからです。しかもちゃんと結果を出したんだし、観客に対してガッツポーズくらいさせてあげて。


いつまでもブーイングしている中国の一部の人というのは、やっぱり広い視点でものを見ていないんだろうなーと思います。だって、政治家とか、ナベツネみたいに実際に戦争の時に生きていた人たちに対してブーブー言うならまだしも、むしろ同じように戦争で傷ついた一般国民に対してブーブー言ったってしょうがない。


韓陽選手や吉田選手をはじめ、自分のステップアップのために中国を出て他の世界を見た人たちというのは、このブーイング行為がどれほど愚かで恥ずべき事なのかを理解していると思います。やっぱり、視野を広く持たないと駄目だね。だから私たち日本人も、これが中国人の全てだとは思わないし、この事をいつまでも根に持たないし、ましてや仕返しなんて絶対にしてはいけないと思いました。同じ穴の狢になるぞ。