デーブさん

日曜日の深夜にNHKで放送していた『わたしが子どもだったころ』 の笹野高史さん編が素晴らしかった。


母親に対して、もっとああして欲しかったとか、こうして欲しかったとか、沢山の色の毛糸がからまったみたいに、本当は複雑な感情がないまぜになっているんだろうし、母親が元気な人で長生きしていたらそんな愚痴もこぼせたのかも知れないけど、反抗期を向かえる前に亡くなってしまった事で、その感情を全て母を慕う気持ちとして封じ込めているんだろうなと思いました。笹野さんが「バクダン」と表現した感情はそういうものだったんじゃないかなと。


最後の最後で、笹野さんの幼少期を演じていたのが笹野さんのご子息だったとわかるサプライズ、しかもそれを言葉ではなくさりげなく教える粋な演出が憎い。そして“2世タレント”と軽く括れない演技力でした。特に表情が味わいのある役者。先週の小沢征爾さんの時にも思ったけど、この番組の再現ドラマのクオリティがとても高い(偉そうな言い方だけど)。いわゆるドキュメントの間に挟む再現ドラマの域は軽く越えています。きっとこの番組はいつか賞を獲るね。獲らなくてもこの番組の素敵さに何ら変わりは無いんだけど。


本題。
東京のローカルテレビ局、MXTVの番組が大好きなんだけど、その中でも『博士の異常な鼎談』という、水道橋博士さんと宮崎哲弥さんがゲストを迎えて文字通り鼎談をするという番組が特に面白いです。番組が始まって数ヶ月過ぎたんだけど、何故あえて今日それを書いたかと言えば、今日のゲストがデーブ・スペクターさんだったからです。デーブさん大好き。


デーブさんのネタ(?)の中でも、「僕が来日したばかりの頃は(カルチャーショックで)驚く事がいっぱいで、テレビで高校野球を見ていたら、ウーーーとサイレンが鳴って坊主頭の高校球児がグラウンドに走って出て来た姿を見た時に空襲が始まったのかと思った。」というブラックジョークが好きです。アメリカ人がそれを言うか、みたいな。


ちなみに先週のゲストは吉田豪さんでした。懐かしくなってストリームのポッドキャストのページを検索して見たけど、もう無くなっていました。しょぼーん。ポッドキャストだけでも聴けるようにしておいて欲しいな。


その前のゲストは週刊現代で記事を書いているらしい(読んだ事ない)松田賢弥さん。こういう番組での政治話は他の番組では聞けないものが多くて面白い。ただ、ローカル局の番組や、ラジオ番組って、視聴している人が少なくて番組内容が広がらないからこそ、自由な発言が許されていると思うのです。だから、終わった番組や終わる事が決まった番組じゃないものでの過激発言は、ネットでは詳しい番組内容などは書かないようにします。だって北野誠みたいに干されたり番組が終わったりしたら嫌だもん。(そこまで過激な発言は全く無いんだけど。)


言える範囲の話では、松田さんが野中広務青木幹雄を評した言葉で「野中さんは正面から斬り込んで来るけど、青木さんは背後に回って(ふいを付いて)斬る。」というのが印象的だった。中国とアメリカみたいですよね。中国がわかりやすく日本に敵意を向けて来るけど、アメリカは笑顔で握手を求めながら近づいていて、こちらが気がつかない相手に支配している。政治もそうだけど、食物輸入なんて完全にアメリカに支配されてるじゃん。


キー局の放送はつまらないなーと思う人にMXの番組はおすすめです。デーブさんは来週もゲストで、番組はMXTVで毎週木曜の夜11:30放送です。その前の11時からは『内村さまーず』をやっています。関東にお住まいの方はぜひ見てちょ!