最高に面白かったドラマ『重版出来!』

うきーっ!水曜の『5時に夢中!』が録画されてないじゃんかー!


 どうやら舛添要一氏がこの日に辞任したためにMX1で急遽都議会を中継し、ゴジムはMX2で放送したらしい。私は舛添要一氏が辞任する事に反対だったので「一大事だからしょうがないやね」とも思えず。放送中止ならまだしも、MX2で放送してたのに見られないって何か面白い事を見逃したのではないか?と悔しい。せめてジョディ・フォスターさんの日でなくて良かったよ。でも江原さんの水曜日好きなんだよなー。てか、NHKならこういう場合も自動的に録画チャンネルを変更してくれるのだが、TOKYO MXにはそういう器用な事はまだできないらしい。


 本題。


 TBSのドラマ『重版出来!』が終わってしまった。


 出演者は黒木華さん、オダギリジョーさん、松重豊さん、荒川良々さん、小日向文世さんなどなど、他にも実力派の方々が名を連ね、この人達の名前だけで「このドラマは絶対に見る!」と見始めた。どんな物語かも知らずに。


 さらに、この舞台になっているのが週刊コミックの編集部という、漫画をあまり読まない私(『ぷりぷり県』『寄生獣』を最後に、最近読んだのは『きょうの猫村さん』くらい)には未知の世界だったけれど、そんな私が見ても本当に面白いドラマだった。


 原作を読んでいないのでもしかしたら原作に書いてあるのかも知れないが、台詞がとても印象的なものが多かった。あと、このドラマもNHKの『64(ロクヨン)』と同じで視聴者を信頼してくれているというか、説明過多になりすぎず、役者の動きや物語が自然に流れていくので、登場人物が生き生きしていて、本当にこういう人達が生きてどこかで頑張っているのではないか?と思えた。


 ドラマの展開のために登場人物が動かされた(脚本家によって)のではなく、個性や意思を持った登場人物達がそれぞれ動いた結果物語が生まれたかのような。


 例えば、最終回で中田伯(永山絢斗)が心(黒木華)がいない時間帯を狙って編集部に原稿を届けに来た時に、壬生(荒川良々)しか編集部におらず中田にお茶を出す人がいなかったために、壬生が中田に「ちょっと待ってて」と言い慌てた様子でどこかへ行ってしまい、一人編集部に残された中田が心のデスクに原稿を置いた時に……(この先の流れも好きなんだけど、ネタばれになるので止める)そして心が戻った時に、壬生が肉まんをモグモグと食べているまでの流れが凄く好き。壬生が席を外す理由やタイミングが自然でありながら、席を外していなければあの展開になってないかも知れないというとても重要なポイントでもある。そして編集部にいなかった心もただ物語の展開のために不在になっているのではなく、別の漫画家との仕事をしているという。


 演技しているとも思わせないくらいの芝居を見せてくれる役者さんが揃ったこのドラマの中で、高月彩良さん、蒔田彩珠さん、康すおんさんは初めてじっくり見たんだけど、3人とも凄い魅力的だったなー。まだまだ私が知らないだけで、才能って溢れているんだな。またこの人達の演技が見たい!


 このドラマが終わってから知ったのだけれど、このドラマの視聴率が高くなかったそうで、でも私のようにこんなに熱心にこのドラマを愛している者でも予約録画したものを放送後に見ていたわけだから、例え自宅に視聴率の測定器があったとしても視聴率アップに貢献できていないので、このドラマ制作に直接関わった人々には視聴率は気にしないでまたこのドラマのような、内容の充実したドラマを作って下さいと伝えたい。(TBSの編成の人や宣伝部の人は気にした方がいいと思うけど。)演出も脚本も出演者も最高でした!