あの録音音声は文明開化の音となるのだろうか

 3月30日のブログにも同じような事を書いたけれど、今度は安倍首相は渡米前に横田滋さんを見舞ったという記事を目にしたので「やはり拉致被害者の帰国が実現するのかな?」と思った。だけどプーチン来日の前にも散々「北方領土の2島返還があるかも」と煽った挙句に何も無いどころか、安倍外交恒例の「日本のお金をバラ巻き」というマイナスの結果を生んで終わった前例があるからヌカ喜びに終わらねばいいのだが。それにしても、胸に青バッジつけている人達の不祥事が凄く多いですね。


 本題。 
 やっぱり麻生さんはもう安倍政権を守る気ないなー。いくら麻生さんでもあの音声が存在すると知った段階で「ここで福田事務次官のクビを切った方がいい」と判断できたはず。相手が誰であれ、状況がどうであれ、事実上全官僚のトップの立場にある人間が発していい言葉ではないもの。大変な権限を持つ立場の人ですよ。何年も無職の人が生活に困って泥棒をするのと、警視庁トップが泥棒をするのでは罪は同じでもその重さが違うのと似ている。

 世間知らずの財務省の人間が「この論法でいけば法律的には問題ない。逃げ切れる。」と判断するのはわかる。勉強だけができる人によくありがちな事だ。でも麻生さんがそれに乗っかりますかね。

 まさか、まだ処分が決まる前に産経新聞がスクープ(結果的に誤報)した財務次官更迭の記事に立腹したんじゃないでしょうね。あの記事では「安倍の権限で更迭を英断」的な文面だったから、安倍妻に散々振り回された麻生氏が「安倍の野郎、何を今更ヒーロー気取りしてやがるんだ!」とちゃぶ台返しをしたのではないかと。

 セクハラ音声に関しては「相手の女性は名乗り出るべき!」「いや、性被害者は守るべき!」と議論が割れていますが、セクハラ被害全般ではなく今回の【女性記者のセクハラ被害】事件に限っては、問題の舵取りは男性・・・というか財務省を取材する全てのマスコミに託された気がします。

 この女性記者が所属する会社の上司は、女性記者が名乗り出た後で自社がこの先取材をしにくくなる事を心配しているのだと思うし、もしこの社が省庁や自民党などから嫌がらせをされた時に、他の社が見て見ぬ振りをするのか、その嫌がらせを告発する(記事にする)のかで省庁や自民党の対応が違って来る。本当はマスコミが一丸となって「セクハラ・パワハラ許すまじ!」と戦ってくれる組織だという安心感があれば、女性記者だって匿名で週刊新潮を頼らずに自分で記事にしていたでしょう。でも実際は、議員の周りにいる女性記者はほとんどが髪が長くて女性っぽいファッションの人が多いもんね。会社もそういう人を送り込むし、女性記者の方もそうしないと不利になる事を知っている。

 欧米からはずいぶん遅れを取ったが、日本もやっと男女問わず業務上で相手に下心を持ち込んだらそれはセクハラになるんだと気がつき始めたみたいだ。(そうであってくれ。)

 相手の性が逆だったら(この記者が女性でなく男性だったら)または見た目が違っていたら生まれていなかった会話や行動は全てセクハラになる、くらいの慎重さを常に心がけていないと。それが理性ある文明社会というものなのだろう。日本は明治から150年にしてやっと文明開化したという事か。