柳瀬元秘書官は人前で嘘をつくために青春時代を学業に費やしたのか

　安倍晋三氏を攻撃したいからではなく、晋三氏をかばう意味合いを込めて「安倍昭恵さんの証人喚問が無理ならば、せめて記者会見だけでもしたらいいのに」と提案する人がいる。私も、安倍昭恵氏は日本人が嫌悪感を持つタイプではない（やわらかい弱い話し方など）と思うので、こんなに問題が大きくなる前に会見を開いておけば良かったのに、と思っていたが、もはやこの森友問題は大きく広がり過ぎた。今更記者会見などをしたら絶対に世界に発信される。汗だく、または泣きじゃくる昭恵氏の写真とともに【疑惑の首相夫人、釈明に追われる】とか、そんなネタを提供する事を安倍家は何としても避けたいのだろう。

　本題。
　いやぁー、酷い国会だったなぁ（４月１１日衆議院）。なんなの？大臣と官僚ともに開き直ったかのようなあの「私達は仕事をしていません」宣言は。決裁文書の中身を見ないで判子押しちゃいましたテヘッ！じゃないですよっ！しかもそんな部下を大臣が怒るどころか受け入れてるんだから……。

　しかもこういう場面はNHKのニュースで使わないんだよね。国民から強制的に受信料を徴収しているのにねー。歪曲した報道をしろと言っているのではなく事実をそのまま流してと望んでいるだけなのに。さらに、安倍首相の時間稼ぎ答弁（論点ずらし＆ダラダラ喋る）を報じずに、その答弁に怒った野党が抗議している場面だけを流して、いかにも「傍若無人な野党」を視聴者に印象づける。確かに野党の態度もいつもより悪かったが、何故そういう態度をとるにいたったのか。バラエティ番組でやるみたいに、安倍氏の答弁の部分を〈キュルキュルキュル（早回しの音）〉と早送りしてみせてもいいくらいだ。しかも今回は紙を読んでいたから、NHKで使われる事を意識して「今日はここに書いてある事以外は余計な事を言わない」とスタッフに言われていたのだろう。ちなみに、4月11日夜のニュースをハシゴ見したが、ちゃんと「首相が無意味に長い答弁を繰り返すから野党が怒ったんだよ」と伝わるように報道していたのは日本テレビの『NEWS ZERO』だけでした。（ワタクシ調べ）

　報道に関しては文句を言いたい事が沢山ある。各局下村博文氏が立ち話で愛媛県メモを否定する場面だけを一方的に流していたが、あの人が公然と嘘をつける人だというのは前回の都議選前の記者会見で充分わかっているでしょうに、何故否定発言だけを無検証で流すのだ。

　それにしても、防衛省の日報や加計メモや財務省の打ち合わせの暴露など、安倍政権に不利な情報が一気に出て来ているのは何故？偶然だとは思いつつも、どうにも疑り深くなっている今日この頃。

　NHKの報道の仕方を見ると、「野党を利する報道はしたくないが、安倍政権が崩れるのは構わない（総理の座が自民党の誰かに代わる）」という印象を持つが、それとは別に、やっぱり北朝鮮の拉致被害者が帰国できるのかも知れないな、とも思った。

　安倍政権としては森友や加計など、絶対に無実が証明されない案件が多過ぎるから、それらの不都合な情報を今のうちに世間に晒し、例え一時支持率が下がったとしても、その後拉致被害者が帰国すればあっという間に挽回できるからいいや、みたいな。

　拉致被害者の帰国は嬉しいが、そもそも強制的に連れて行かれたのだから本来なら帰って来て当たり前の存在だし、森友や加計やスパコンやリニア談合や詩織さんの件や（凄い多いな）そういう問題が有耶無耶に終わらせてしまうという事は国の形が変わってしまうくらいの大変な事だと思う。

　よく「憲法は権力者の暴走を防ぐためにもある」と言うが、この安倍政権の振る舞いを許してしまうという事は、事実上の憲法改定なんじゃないか。全然権力者を縛れてないもの。

　しかし茂木経産大臣は命拾いしたなー。麻生大臣が辞任しないんだもの、今更秘書がお線香配ったくらいでなんで辞任しなきゃならないの？ってなる。松島みどりの立場は……。大臣資質、議員資質の基準がどんどん下がってしまっている。政治への無関心が結局こうやって政治の劣化を招く。本当ならば首相が「ポツダム宣言をつまびらかに読んでいない。」と発言した時点で「この人では駄目だ……」と気がつかなきゃいけなかったのに。