野球だけに外野がうるさいようで・・・。

プロ野球:日本シリーズ 「見たかった完全試合」 中日・山井投手、8回交代に賛否

毎日jpより
プロ野球日本シリーズは中日が1日、第5戦に快勝し、53年ぶりの日本一になった。2人の投手の継投で日本ハムに一塁を踏ませない“完全試合”のおまけつきだった。中日先発の山井大介投手は1人で完全試合の望みもあったが、落合博満監督は九回から、きっぱりと岩瀬仁紀投手に交代させて勝ってみせた。ファンらは勝利に徹する落合さい配に拍手を送りながらも、「最後まで投げさせてやりたかった」と残念がる声も聞かれた。



昨日の日本ハムファイターズVS中日ドラゴンズの試合で中日の山井投手が完全試合、しかも日本シリーズでは初となる記録を前に落合監督が交代を命じた事に関して議論が高まっています。そのうちこのご時世に乗じて「落合謝罪しろ。」とか誰か言い出すんじゃないでしょうか?


それにしても本来謝罪というのは自分が反省した時に自ら起こす行動であり、「謝れ」と強要して謝らせたところで、本人に誠意もなければその行為に意味もない。それでも「お見事」なんて評価が覆っちゃうんだから、日本人ってバカみたい。そんな風に形にばかりこだわるから、表示の偽装がここまで横行するんですよ。しかも別に「赤福の味がおかしい。」と気がついた人は誰もいないんだから笑っちゃう。情報や形にばかり捉われて、本来人間が持っているはずの五感が退化しちゃったんじゃないでしょうか?


話は野球に戻りますが、私はこの対決だったら日ハム(一番好きなのはロッテ)を応援していたので、「あああ〜!山井の記録がぁぁあ!」と悔しい気持ちはまるでなく見られたので、そんな私から見た感想をひっそりとここで述べたいと思います。


山井投手はもちろん絶好調だったんだけど、その前に中日側が日ハムの投手陣をすごく研究してるなーという印象を持ちました。もちろん、望む位置に望む球種で投げる事が大変なんだけど、この日本シリーズで唯一負けた中日・川上憲伸投手にしても、きわどいボール判定が続いた事に感情を乱して自爆したようなもので、作戦では完全に日ハム打戦を抑え込んでいたと思います。つまりピッチャーも良かったけどキャッチャーのおかげもあるという事。


私は、なんとか日ハムが山井投手からヒットでも打ってくれないかなーと思っていたので、8回投げ終わった後に、山井がまだ試合終了していないのに手で小さくガッツポーズを取り、口元に抑えきれない笑みがこぼれていたのを見て「おっ!山井め、隙が出てきたかも。」としめしめ・・・という気持ちになりました。この日本シリーズではセギノール以外は見事に打てなかった日ハムだけど、元々は打線をつなぐのがうまいチームなので、ここでパーフェクトゲームを崩せば、その動揺で得点につながるかも知れないなーと。(日ハムびいきのポジティブ目線)


そんな中、落合監督がまさかの交代。山井に隙が出てきた気がする・・・と希望を持っていた私はガッカリしましたが、山井の記録達成を見たがっていた中日ファンも違う意味でブーイングになったので、浅知恵の私は「うっしっし。会場の空気が悪くなったぞ。」とまたもしめしめ・・・と思ったのですが、ここで打たれたら交代した岩瀬投手が気の毒だよなーと若干胸中が複雑に。ただ、正直記録などどうでも良い私からすれば、落合監督はやるなぁと思いました。


結果は皆さん知っての通りで落合監督の選択は間違っていなかったのですが、翌日に「調子を聞きに言った森コーチに対して山井は“豆が潰れたので変えて欲しい”と言った。」だの「実は、森コーチにやれそうか?と聞かれて山井は“はぁ”と答えただけだった。山井が変えて欲しいと言ったのは首脳陣の意向を汲んだのではないか?」だの、様々な情報が飛び交っていますが、仮に山井投手が調子が悪いと言ってなくて本当に「はぁ」と答えただけだとしても関係ないと思います。きっと松坂大輔投手辺りの特に気の強い選手なら「やれます。」(「やります。」とか「やらせて下さい。」と自らの意思を言うのではなく、あくまで自分は「やれます。」という現状報告。)と明確に答えるだろうと思うので、「はぁ」と言う時点で危うい。


私は、シリーズが始まる前に、『昨シーズンは、“胴上げは監督が先に”などというくだらない慣習に捉われずその場その場の状況で変えていけるヒルマン監督だからこそ日ハムは優勝できたんじゃないか?』と書いたのですが、今回はそれを上回り雰囲気に負けず俺流を貫いた中日だから最後に勝ちを獲れたんだなぁという気持ちです。どっちにしろ、誰かが作った古いやり方ではなく自分のポリシーを貫いた人の勝ちという事です。そうなると、トップにあんな頭の固い古株が居座る巨人に、日本一の称号が来る日は遠いのでしょうか。