命がけ

凄いっす。卓球が放送されてましたね。リアルタイムでは見られなかったんだけど、朝新聞を見て興奮しながらビデオをセットしました。ぶるぶる・・・。


女子も男子もいい試合だった。男子は本当にあと少しという感じで、しかも韓陽選手は本来の実力であれば勝てていた相手だったから、悔しさもひとしおでしょうね。韓陽選手は本来の国籍を捨ててまで五輪に賭けているから、力みみたいなものが出てしまったのでしょうか。私は韓陽選手のポーカーフェイスが好きなんですけどね。


なんと言ってもこの試合の注目は岸川聖也選手。ダブルスに強いのは知っていたけど、個人戦でもここまで戦えるとは。見くびっていてすいませんでしたという思いです。広州の世界卓球ではあまり活躍の場がなかったけれど、オリンピックのアジア予選ではギリギリのところで勝ち残った経験があるし、この選手はオリンピックがすごくいい成長の基になっているのかも。ドイツのボル選手が球のキレで勝負するなら、岸川選手は配球のコースで勝負という感じでした。落ち着いていい角度狙ってた。


男子の試合が好きな理由は、あのフットワークの良さで、鋭角に決まったスマッシュでさえ、素早く飛びついて返球し、さらに相手も再び強打、さらに強打・・・という迫力がたまらないのです。今回のドイツ戦でも何度もそういう場面がありました。しかもカメラが真上にあったりして、ナイスプレーをリプレイで真上から見ると面白いったらありゃしない。それと比べてしまうと、女子はもの足りない部分があるのだけど、平野早矢香選手に関しては動きが他の女子選手とは違います。動きに古武術を取り入れているそうなんだけど、普通に人間が右から左へと勢いよく動こうとする場合、一旦右足に力を入れて体重をかけてから、その反動で左へ動くんだけど、古武術の場合は足に重点を置いて動くのではなく全身で動くので、その分体重移動がなく素早く動けるのだそうです。


平野選手の試合も、男子より筋力は劣るけれど、それを古武術の動きで補っているから、男子並に素早くボールに追いついていける。スマッシュを打っても打っても返されるというのは、その分さらに鋭い角度で打たなければならないし、技術だけでなく精神的にも負担ですよね。


普段の平野選手は優しい表情をしていて、ある番組で芸能人と卓球をしたんだけど、その指導の時も穏やかだし、よく笑う人でした。それが試合になると、相手を殺す気なんじゃないかというくらいの気迫を見せる。昨日の香港戦でもそんな顔をしていたけど、あの顔の時は調子がいい。次は苦手の韓国だけど、再びあの気迫で善戦して欲しいです。日本からもパワーを!