“泡”踊り

小室哲哉逮捕の余波が凄い。NHKのニュース番組でさえトップニュース。栄枯盛衰にかけてKEIKO盛衰とダジャレと言う人の確率5%。なんて茶化してる場合じゃなく、KEIKOさんを誰か支えてあげて。


新聞やネットのニュースで逮捕されるかも、と知った時は、バラエティ番組とかダウンタウンの番組のトークで見せていたぼ〜っとした印象からはかけ離れた詐欺という罪名に驚くばかりだった。


夜のテレビニュースでは「小室哲哉の天国と地獄」とか「栄光と転落」など、そのギャップを強調しているんだけど、私は当時からこの人の音楽自体には全く興味がなくて、まるで逆の音楽(Radioheadとか)に夢中だったので(今でも)、「時代の頂点を極めた小室ミュージック」とか言われても、そうだったっけ?という印象です。でも改めて今聴くと、歌詞は結構いいですね。ニュース番組で流すのにも著作権料は入るのか?あ、小室氏には入らないのか・・・。


盛大なお祭り騒ぎでも、その中で踊っていない人間からすれば、それは作られたただの空騒ぎだったりする。時代の寵児なんて言っても、それは当事者などの視界や感覚であって、気にしていない人にとってはこんなもんです。


だから今のマスコミの報道を見ても、勝手にもてはやした人たちが、今度はしきりにこき下ろしていて、何やら黒子が丸見えの一人芝居を見せられている気分です。


私は事件そのものには関心があるんだけど、取調べが始まったばかりで詳細がわからないせいなのか、それともマスコミの中に「ざまあみろ」という妬みにも似た制裁があるのか、罪を犯す前の優雅な生活と今のギャップを皮肉交じりに伝えるばかりで虚しくなる。自身の母校に10億円の寄付もした事があるのに、その事に触れたニュース番組は今の所見ていない。


痴漢や暴力事件の被害者など、社会的弱者ならわかるんだけど、一緒に仕事をしていたという人間なのに何故かモザイク・匿名でやたらとインタビューに答えている人がいた。こういう怪しげな人って必ず出てくるね。「ホテルで豪華に飲み食い三昧」って、小室さんは食が細くて有名なんだけど。でも、小室さんの人生としては、ああやって金目当ての人たちに見せかけだけでチヤホヤされていた虚飾の人生よりも、これから先の人生の方が絶対意義のあるものだと思う。


小室哲哉を含む3人の容疑者は、被害者の方に時間も労力も精神的にも負担を与えてしまった。その事について同情できる余地は1ミリもないんだけど、でも私は今までの小室哲哉よりこれからの小室哲哉が作る音楽に凄く興味があるし、ここで終わる人ではない気がするので、罪を償って頑張って復活をして欲しい。