筑紫哲也さん

筑紫哲也さんが亡くなってしまった。
今にして思えば、麻生新総理誕生の時などにさえ番組(『NEWS23』)に出演しなかったので「あれ?」と思ったんだけど、まさに今にして思えばで、その時は「治療に専念したいのかな」くらいにしか思わなかった。どこかで、人の死は身近ではないと思い込んでいるのかも。正確には、人はいずれ死ぬとは頭ではわかっているけど、それが今日、明日だとは思っていない。ああ、ショックだ。


右翼系の人は筑紫さんに批判的な声を上げていたけれど、私は筑紫さんの言葉というのは日本を愛すればこそのものだと思っている。大切な子供にちゃんと育って欲しいと思う大人は、その子をただ甘やかさないのと同じで、日本の過去を批判すれば日本を嫌っていると思うのはあまりにも視野が狭い考えだと思う。


今テレビを見ていると、自主規制という名の脅迫にみんながあまりにも従順になりすぎている気がする。この時代に、決して怒鳴ったり大声で自分の意見を押し付けたりせず、穏やかに自分の考えを貫く筑紫さんの存在が本当にテレビから消えてしまうのはあまりにも痛い。


ご冥福をお祈りいたします。