ありふれてない2人

フジテレビのドラマ、『ありふれた奇跡』が面白いです。私は仲間由紀恵さんが好きなので、その上加瀬亮さんとダブル主演とくれば絶対見ますよ。さらに風間杜夫さんですよ。たまらん。ただ、いくら出演者が好きでも、内容がつまらなければ見続けるのは厳しいんだけど、内容もとっても興味深くてひきつけられます。


山田太一節というか、あの独特の「そうなの。私、そういう人なの。」みたいな文章をぶつんと切って繰り返すような感じは苦手なんだけど、そんな苦手な台詞も加瀬亮さんは自分の言葉のようにこなして違和感をあまり感じさせない。仲間さんはまだちょっと他人の言葉っぽいかな。加瀬さんの役が今日自分のトラウマみたいなものを告白するシーンがあったんだけど、こういう、男性が初めて弱音を吐く、というような場面に弱い。ああ、私が画面に入って後ろから加瀬亮さんをぎゅーっと抱きしめたいよ。もちろん、普段から愚痴だの弱音だの吐きまくってる人だったら意味のない告白なんだけど、一人で抱えている様子が痛々しい。そしてそういう男性役を演じてる加瀬さんがうまいんだー。


仲間さんの役も、今日の展開では結構勝手な所がある人なんだけど、仲間由紀恵さんが演じているせいか、腹立たしさなどはなく、おばあちゃんのベッドで甘える場面とかはすごく微笑ましいし、私はあんな風に甘えられる家族はいないなーと思うと羨ましくもあった。


名優、松重豊さんも加瀬さんの同僚役で出ていて、今は台詞が殆どないのですが、松重さんがやるという事はきっとあの役も何か重要な場面が訪れるに違いない、と今からワクワクしています。


ちなみに私が思う第2話(先週)の名場面は、仲間由紀恵さんが怒って飛び出したレストランの店員さんが、すごく謝りながら2人を追いかけていくんだけど、2人の姿が消えた後に「ばかやろう!」と吐き捨てるところです。あそこはやけに生々しくて真実味があった。そんな風に言いたくなる時ってあるよなーと。まさに「ありふれた」名場面でした。