久々に年金の話題

今日のTBSの『水曜ノンフィクション』は攻めたねー、年金を。本当は去年にこの話題をやるはずで、でも何か別の事情で番組が内容を変更した後くらいに例のTOYOTA奥田の「年金問題社会保険庁を批判するならスポンサーを降りてやろうか」発言や、厚生労働のOBが殺害されたりで、てっきりお蔵入りになったか、もしくは内容をゆるくして放送するのかと思っていました。


今もTOYOTAの奥田のせいで各局(というかフジとか)がポチのように政府や官僚に尻尾を振って金くれ金くれと媚びているわけだけれど、そんな風にして高視聴率を獲ったって日本をダメにする手助け(というか率先して)をしているようなもんだ。


岩瀬さんというジャーナリストがよく「年金制度とは官僚が自分の都合よくお金を使うために始めた制度だ。」と言っているのは耳にしていたけど、それは色々な人の証言をツギハギして岩瀬さんがたどり着いた答えなのかと思っていたけど、そうではなくて花澤武夫という厚生年金保険制度の生みの親である官僚が話した言葉がはっきりと厚生年金保険制度回顧録として残されていたんですね。


その一部を紹介すると

「この法律ができるということになった時、すぐに考えたのは、この膨大な資金の運用ですね。これをどうするか。これをいちばん考えましたね。この資金があれば一流の銀行だってかなわない。
今でもそうでしょう。何十兆円もあるから、一流の銀行だってかなわない。
これを厚生年金保基金とか財団とかいうものを作って、その理事長というのは、日銀の総裁ぐらいの力がある。
そうすると、厚生省の連中がOBになった時の勤め口に困らない。何千人だって大丈夫だと。金融業界を牛耳るくらいの力があるから、これは必ず厚生大臣が握るようにしなくてはいけない。この資金を握ること、それから、その次に、年金を支給するには二十年もかかるのだから、その間、何もしないで待っているという馬鹿馬鹿しいことを言っていたら間に合わない。」


「年金保険の掛金を直接持ってきて運営すれば、年金を払うのは先のことだから、今のうち、どんどん使ってしまっても構わない。
使ってしまったら先行困るのではないかという声もあったけれども、そんなことは問題ではない。二十年先まで大事に持っていても貨幣価値が下がってしまう。だからどんどん運用して活用したほうがいい。何しろ集まる金が雪ダルマみたいにどんどん大きくなって、将来みんなに支払う時に金が払えなくなったら賦課式にしてしまえばいいのだから、それまでの間にせっせと使ってしまえ。」



悲鳴が出るほど恐ろしい発言。自分もそうだから、こういう私みたいな人の集まりなんだろうなと思うと悲しいほど納得してしまうんだけど、よく日本人って暴動も起こさず耐えてますよね。偽装肉であれだけの騒動になった韓国なら、社保庁の建物が今ごろは潰されてそう。こういう時、あの行動力が欲しい。


ちなみに、今日の水曜ノンフィクションのスポンサーは再春館製薬、Cannon、アステラス製薬、カメラのキタムラ、JT中央出版、でした。応援するぞ!これらの会社!