白痴製造メディア

ウィキリークス創始者ジュリアン・アサンジという人が逮捕されたけれど、こんなにわかりやすい別件逮捕までするのか、と恐ろしくなった。しかも容疑に性犯罪を持ってきたあたり、この創始者の名誉を傷つけ、人から英雄扱いされないようにする目的なんだろうなと思った。


日本のマスコミは暴露された内容について検証するどころか、報道すらしていない。詳しく報道したのは、各国に駐在しているアメリカの外交官がその国の代表を面白可笑しく批判したもの。まぁ確かに面白かったけれど、大事なのはそこじゃないんだよ!と言いたい。


自分たちであえてその部分を選んで報道しておいて、ある番組のキャスターは、軍人が民間人をゲームのように撃ち殺している映像を公開したりする事の意義は認めるが、今回の公電の外交官の雑談レベルのものまで公表する事で、受け手が全て鵜呑みにして物の本質を見誤る。玉石混合の中から情報の価値を見出すのがメディアの役割だ。というような事を言っていた。繰り返しますが、好んで「外交官の雑談レベル」のものばかりを多く報道しているのが今の日本のマスコミ(特に大手テレビ&新聞)の現状じゃん。


しかももっと根本的な括りで見ると、最近では市川海老蔵のニュースと民主党の批判ばかり。これが情報の価値を見出した結果なのかと聞きたい。今、テレビが報道番組の中身として扱っているのは、企業の宣伝や消費に効果的なものや、一年後にはすっかり忘れ去られているであろうスキャンダルや映像的にインパクトのあるものや、スポンサーのついた旬の人間(アスリートなど)の薄っぺらい紹介ばかり。斎藤佑樹選手そのものはすごい人物だと思うけれど、入団の様子なんてはっきり言ってどうでもいい。(それがどの選手であっても)こういうのを報道としてテレビで流す事が、ウィキリークスよりも意義のあるメディアの役割なんですかね。


民主党の批判にしても、まるで安倍政権の末期と同じで、現政権に見切りをつけた官僚達によるリークや、官僚達の思惑通りの報道ばかりしている。安倍政権の時も、その当時の厚労省の大臣(柳沢)が「女は子供を産む機械」と発言したと猛烈に批判されていたけれど、正確にはそういう言い方はしていなかったのに、そう思い込ませるような連日の報道にまんまと世論が乗せられ、結局辞任に追いやられた。


ウィキリークス普天間基地の外交上のやりとりなどが公開された場合、恐らく公開されるのは自民党政権の時のものが殆どなので、民主党政権下なら、マスコミに対して報道規制をかけない可能性も残されている。だけど自民党政権に戻ってしまったら、その情報は自分達の政権下での都合の悪い出来事が含まれているから、恐らく日本では報道されなくなってしまうだろう。