あの鐘を鳴らすのは

今日は寒かったー。というか今も寒い。一気に冬の寒さがやって来たという感じ。皆様も風邪などにはお気をつけ下さい。


本題。
昨日の毎日新聞
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20101215k0000m040149000c.html?link_id=RSH02
元検察幹部:総長に私信「一部調書は検事の作文」
毎日新聞 2010年12月15日より。

検事による供述調書の作成を巡り、元検察最高幹部の一人が99年、北島敬介検事総長(故人)あてに「一部の調書は『検事の作文』といわれても仕方がない」と懸念する私信を送っていたことが分かった。これを受け最高検は翌年、調書作成の適正化を全国に通知したが、郵便不正事件では調書の任意性が否定され、厚生労働省元局長の無罪が確定。同事件と一連の証拠改ざん・隠蔽(いんぺい)事件で最高検は近く検証結果を公表するが、10年前の警鐘は生かされなかった。(記事続く)



記事によると、私信を書いたのは、『当時は中央更生保護審査会委員長だった増井清彦氏』だという事なんだけど、かなり勇気を出してこの私信を送ったと思うんだけど、受け取った側の北島敬介検事総長は『「調査させたところ、調書作成に横着をしたが、有罪は間違いないとのことだった。各地検に注意させる」と伝えてきたという。』という事で、記事の冒頭部に『警鐘は生かされなかった。』と書かれているけれど、警鐘は鳴ってもいない状態だったんじゃないかと思った。


消えた&消された年金問題を十年以上も前に知りながら、世間が気がついていないのをいい事に隠蔽し続け、何の対策も取らなかった社会保険庁もそうだったけど、やはりこういう官僚組織にとって一番効果的なのは、メディアに事実が公表されて世論が大バッシングをする事だと思う。実態は官僚天国とは言え、最終的な官僚の人事権を握っているのは大臣などの政治家なので、世論=有権者の顔色を気にする政治家を刺激するのが一番。というか、ここまでしないと自分たちの悪い体質を変えようとしない官僚って一体・・・。