命綱を手放すな

大手マスコミは、今はまだ強制起訴された状態で判決すら出ていない小沢一郎議員の事は「悪者」の前提で報じるのに、今現在行われている小沢一郎氏の元秘書たちの公判の内容を殆ど報じないですね。小向美奈子容疑者の事は重大ニュースとして取り上げるのに。警察が八百長メールをこの時期にリークしたのだって怪しい。


TPPの事だって、ろくに議論もしないし、したとしても「日本の農家はどうなる!?」という点にばかり問題を集中させて誤摩化している。農家の未来にばかり注目すれば、そりゃーほとんどの視聴者は農家じゃないんだから、そんなに自分の事のように関心は持たないでしょうね。特に今の風潮だと。


でも、食べる事というのは空気や水の次くらいに人間が生命を維持するために大事な事だから、その食べ物が自分の国で作れない=自立できない、というのは、その食べ物の輸入元になっている国(アメリカ)に命綱を握られたようなものだと思う。


中国のように「自分の国でも作れるけど、あえて君の国の食料を買ってやる。」という態度で輸入を受け入れるならまだしも、農業が衰退し、自分達で作れなくなってしまったら「お願いします。売って下さい!」と下手に出るようになり、値段を吊り上げられたり、何かの交渉の時にカードのように使われてしまうんじゃないか?と心配になります。


日本人が外交上手なら「別にアンタの国から買わなくたって、もっと条件の良い他の国から買うからいいんだよ。」と駆け引きもできるんだろうけど、日本はロシアや中国などとは領土問題を抱えていているから弱味を見せられない。しかも中国の食品は未だに安全性が信用できないし、やっぱり国内で自給自足した方が一番良い気がするのですが、どうなんでしょう?


最後にちょっと余談ですが、竹中平蔵がTPP参加に賛成している事も怖い。この人が関わった事で国民にとって良い結果になった事は皆無と言って良いし、この人が小泉政権時代に銀行免許を認可した日本振興銀行の元会長木村剛が逮捕されたけれど、この木村剛は竹中が金融担当大臣時代に金融庁顧問として選ぶくらい手腕を見込んだ人間のはず。(Wikipedia木村剛のページに簡潔にまとめてありました。※こちら


こんだけ読みの悪い人が「賛成」を唱えているのを見ると、TPPの先行きが不安でならないです。というか、竹中は日本振興銀行破綻や木村剛逮捕の時には「マスコミお断り」と逃げ回っていたくせに、ほとぼりが冷めたと睨んだのか、何をのこのことメディアに出て偉そうに国の未来を左右する決断に意見なんて言ってるんだろう?この人をやたらと出演させる某テレビ局もどうかしてる。