少し休ませて

なんだか、年収何億〜何千万も稼いでいる芸能人が、募金箱を手に年収数百万の一般人から募金巻き上げている光景を見ると複雑。芸能界は一般人の善意や罪悪感(被災地の方々はあんなに大変な思いをしているのに自分は何も助けられなくて申し訳ない、だからせめて募金だけでも、という思い)を煽り過ぎてやしまいか?非常時だからしょうがないけれど、今まではお店側も「まとめ買いのチャンス!」とかコピーをつけて商品を売っていたけれど、それを急に「買い占め」などと悪意のある呼び名に変えてしまった。流通が戻った時にどんな風に手の平を返して再び消費を促すのか。


日本テレビやフジテレビが「頑張ろうニッポン」とか「つながろうニッポン」(「一つになろうニッポン」だったかな)と芸能人に言わせた映像を番組の合間合間に差し込み、こんな大変な時にバラエティ番組で呑気に笑ってる場合じゃないぞと釘を差している割に、「自粛ムードで経済が停滞してしまったら結果的に被災地にお金が回らない。だから普通に生活しましょう。」とテレビで言う。てか、経済を回す、なんて聞こえの良い事を言っても、結局私達の財布からお金を出させようとしているだけじゃない。今までの社会状況から見ても、それが自分達に還元されないって事は痛い程良く知ってるぞ。「経済を回す」って言うけど正確には「下からお金を吸い上げて上の連中で回す」って事じゃん。


確かに、他人に自粛を強要したり(それじゃあ自粛じゃないし)、楽しんだり明るくしている人を「不謹慎だ」と非難したりするのはちょっと違うと思うけれど、今回の震災では東京の人間もかなり大きな揺れを体験したり、電車が止まり家になかなか帰れなかったり、しかもその後に想像を絶する東北の大変な状況を見て、精神的に大きなショックを受けた人も多いと思うので、今は自分の気持ちが旅行や花見どころじゃない、という場合はじっとしていたっていいじゃない。心がヘトヘトになっているんですよ。タフな経済人が何でもかんでも経済優先の考えを押し付けないで欲しい。(ただ、イオンのように「買い物のレシートの金額に応じて募金をします」という取り組みは消費者も無理をせず参加できるので凄く良いアイデアだと思う。)


それに、被災地の人達がこんな大変な状況なのに自分よりも人を優先したり、物資の支給の列に長時間文句も言わず並んだりしていたという事が海外の人達からは驚きの目で受け止められたそうだけど、それは「困った時はお互い様」「自分だけが勝手な振る舞いをしてはいけない」という、相手を思いやる気持ちを持った国民性だからこそだと思う。そういう国民性だからこそ、自分は震災には遭わなかったけれど、なんだかはしゃぐ気持ちになれない、という自粛に繋がっているような気がする。


ちなみに、「私達にできる事」なんて言葉を連呼して盛んにマスコミが協力して寄付を呼びかけていますが、募金団体は最大25%までは経費として募金を使う事が出来るってのは本当かしら。↓
日本ユニセフ、日本赤十字も官僚の天下り天国で人件費が高いそうです。