平田オリザさんは名誉好き?

 ウィキリークスはかなり興味深い。特に最近は日本の事がどんどん出て来ていて、日本という国を動かしているのが政治家ではなく官僚だったという事が、憶測ではなく事実として明らかになってきている。鳩山由紀夫は妻と離婚して母親の援助も断ち切り力強く生まれ変わって、官僚改革できなかったら死ぬ覚悟でもう一度総理にチャレンジするべきだ。


 ただウィキリークスの公電を読む時に気をつけなればならないのは、アメリカの場合は公文書は30年後には公開されるものなので、極秘文書とは言えいずれ見られる事をわかって書いているものだし、特にウィキリークスが誕生してからは、より一層警戒感や見られる意識をして作成されているだろうから、罠にはめたい人間(小沢一郎とか)の名を使ってその人をアメリカの手先のように文書に登場させたり、内部文書であっても全てが本当の事ばかりではない可能性も出てくるだろう。ウィキリークスに対して、ただ唇を噛み締め悔しがっているアメリカではないはず。


 本題。
 劇作家であり内閣官房参与でもある平田オリザさんが先日、韓国で行われた講演上で「福島原発事故放射能汚染された水を海に流したのは米国からの強い要請。」という意味の発言をして問題になった。


 その後すぐに「自分の勘違いだった。」と訂正したけれど、私はこの発言は勘違いなどではないと思っています。もし勘違いなら、いくら劇作家とは言え、「放射能で汚染された水を、アメリカの強い要請で海洋投棄した。」なんて都市伝説レベルの情報を再確認せず勘違いして受け取り、しかも大勢の人の前で喋ってしまう資質の人が内閣官房参与なんていうものを勤め続けていていいのかと思う。うっかり間違えるとしても、「要請をしてきたのはアメリカではなくフランスだった。」というなら百歩譲って理解できるけど、外国から要請されたという話そのものが勘違いって。


 まー本当にその情報が結果的に勘違いだったとしても、講演で話して指摘されるまではオリザさんはこの話を事実だと思っていたのだろう。


 その前提で推測すると、オリザさんもこの話を誰かから最初に聞いた時に、驚きやその情報に対する疑いなどの気持ちを抱いたと思う。だけどそれを事実として受け入れたという事は、その疑いを払拭できる何か(証拠や情報源の信憑性)があったからだろう。それがどんなものだったのか知りたい。


 ここで私が疑問に思うのは、別に政治家でもないこの人が、自身の発言を訂正してまで、何故いつまでも内閣参与の立場にしがみついているのか?という事。「勘違いでした」などと謝罪するくらいなら、参与の立場を捨て、自分が聞いた事を話してしまえばいいのに。そんなに権力の中枢は居心地がいいんですか?


 どのくらい重要な仕事をしているのか知らないが、政治家や官僚側だって、一度口を滑らせたオリザさんにはもう二度と重要な情報は漏らさないだろう。少なくとも私ならそうする。冒頭のウィキリークスの話じゃないけれど、下手をすると、口を滑らす事を前提に、違う情報を伝えてくるかも知れない。劇団の演出家が、今度は演じさせられる側に回るとは皮肉な事ですね。