知らない間に芸能界は動いていた。

 節電節電と心がけていたら、日記の更新がすっかり滞った。ちなみに節電は政府や電力会社に言われたからではなく、いつも心がけていた事ですが、今年は特に気合いを入れて節電していたら、いつもは3,000円台の電気代が2,000円台に下がった。まだまだ削れたんだなー。


 本題。
 高岡蒼甫さんかっこいい。


http://www.asahi.com/showbiz/nikkan/NIK201107300044.html
高岡蒼甫「真相」ブログで自殺未遂歴明かす
2011年7月30日 asahi.comより

 一部引用
 「放射能の事から目を背けさせたり、都合の悪い事は報道規制をかける…国民に伝わらない情報が多すぎたり、的外れな外国のドラマ、朝のニュースでは偏った報道。この国を心底疑った。」



 ちなみに、記事名の「自殺未遂」がかっこいいんじゃないですよ。この引用部分の発言をテレビに出ている人が(私ら一般人でなく影響力のある人が)してくれた事にしびれました。


 山本太郎さんも反原発発言で事務所を辞めたけれど、最近の芸能人は主張してていいですね。というか、原発を推進してきたくせに、事故後に特に謝罪もなく、推進活動で得たギャラを返す事なく知らばっくれている芸能人が今でも堂々とテレビで活躍しているのに、何故、国民…特に放射線量の高い地域に今も住む子供のために活動している山本太郎さんが干されなきゃならないのか。ここがヘンだよ芸能界。


 しかもこういう人を一部のバカ右派(右派全てがバカなのではなく、心酔する人の意見を丸呑み、受け売りして、怒ると大声出したり差別的な言葉で揶揄するしかできないのに政治活動している気になってるバカの事)は「芸能界で下火になったから反原発活動で売名してる。」とか言うんだけど、はっきり言って無名の人から出発して芸能界でここまで名前を売るのは本当に大変な事だ。試しに自分自身や周りの誰かを芸能界に送り込んでみたらいい。


 私はこんな大騒動になるまで知らなかったんだけど、高岡蒼甫さんに関しては、問題の発端は原発ではなく、やたらと韓流をプッシュするフジテレビを批判した事らしい。


 本人は韓国そのものを批判したいのではなく、震災等で日本が大変な時にさえ韓国ブームを強調しゴリ押ししてくる事を批判したかったらしい。


 そういう目線で見れば、フジテレビだけでなく他の局にも言える事だけど、電力不足が叫ばれる最中にナイターをやろうとした巨人のナベツネさんがマスコミからも非難されたのに、なぜ東京ディズニーランドエレクトリカルパレードは叩かれるどころか好意的な報道の仕方(宣伝?)をしているんだとか、メガネロリコン男のプロデュースしているアイドル達の人気投票だってあんなに大々的に取り上げてるのはどうなんだとか、力関係や背後関係によっては、その扱い方が圧力的ですらある今のテレビの現状は確かにおかしい。そんで、大きな組織に属していない人の不祥事は、日頃抑えつけられた憂さ晴らしのように叩きまくるもんね。


 しかもフジテレビは、原発事故直後から早くも池上彰さんを使い「でも原発の電力は安いし環境にも優しいし、そして何より、原発が無くなったらこんなに豊かな生活ができなくなっちゃうよ」と放送していた。何度も何度も「今の世の中じゃ原発は必要だよね」と半ば脅しのようなメッセージを発していたんだけど、必要なのは原発じゃなくて電気だろ、と思うし、私は今ほど(震災直前くらいの)の電力は必要ないと震災前も震災後も思っている。エネルギーだけでなく教育の面からも、繁華街に一晩中電気がついているのは問題だと言われていた。


 それに何より、そんなに原発が必要なら東京に作りましょうと言いたい。一番使ってる人々がその負担を追うのは当然だ。そういう議論は一切せず、フジテレビは電気が消えたらパニックが起きるという事ばかり繰り返し放送していた。そんな調子だから、高岡蒼甫さんだけじゃなく、私も既に「フジは見ない」状態になっている。腹が立つとわかってるのにわざわざ見るのもね。


 どの番組だったかは忘れたけれど、高岡蒼甫さんの妻である宮崎あおいさんが桜井翔さんと共に主演した映画の舞台挨拶があったらしいんだけど、それを紹介するVTRでは宮崎あおいさんの部分はことごとくカットされ、出演者が並んだ場面でチラっと映るだけで、すごく不自然な印象を受けたのを覚えているんだけど、その理由はこれだったのか。仕事に関しては夫と妻は別物だと思うんだけど…。


 あおいちゃんはとばっちり受けるような形になっちゃって大変かも知れないけれど、おたくの御主人は決して間違った発言はしてないと思いますよと伝えたい。(伝わったところで聞いちゃくれないだろうけど。)


 山本太郎さんや高岡蒼甫さんは事務所を辞めて芸能界の仕事が減った事で自分の選択に迷いが生じているかも知れないけれど、戦国武将の小早川隆景の言葉に

 「物事の決断に最も必要なことは仁愛(情け深い心で人を思いやること。いつくしむこと。また、そのさま。)であり、それがない決断は智(かしこい事)が巧みでも間違える。何事も決断する時は仁愛を基本として判断すれば、正解を得られなかったとしても、そんなに大きく間違える事はない。」

 (「分別の肝要は仁愛であり、仁愛なき分別は智が巧みでも皆あやまり。万事を決断するに、仁愛を本として分別すれば、万一、当たらざる事ありとも遠からず。」)
 とあるように、その動機が人のためだったら、そんなに間違った結果にはならないんじゃないかと思う。そう思いたい。


 ※ちなみに、小早川隆景の言葉には本によって諸説あり。