山本太郎議員が天皇陛下に手紙を手渡し

 山本太郎参議院議員天皇陛下に福島の放射能被害について訴える手紙を手渡ししたという事を聞いて、天皇陛下や美智子妃殿下を正に現人神(あらひとがみ)というくらいに崇めている私としては「何て浅はかな!何故政治の問題に天皇陛下を巻き込むのか。」と呆れ返った。


 しかし、その後のニュースで自民党をはじめとする議員達が山本議員の行動を物凄い勢いで非難しているのを聞いていると、「山本太郎議員は福島の人達を始めとする国民を思うあまり、切羽詰まってとってしまった行動なのではないか?そんな福島を置き去りにしてオリンピック招致などと浮かれ久子様を利用したお前らに非難されたくないわ!」と逆に山本議員を庇いたくなってきた。


 しかもオリンピックって別に東京で開催しなくても東京の人の健康に影響があるわけじゃないし、東京で開催されないからと言って東京に何万年先まで住めなくなるわけではない。でも、原発事故に関しては今のままでは確実にそういう目にあう人達がいる。どっちが緊迫性があるかというのは比べるまでも無い。(ただ、だから天皇陛下に直訴していいというのではなく、あくまで“今の安倍内閣が声高に批判できる筋合いは無い”という論点での話。)


 それから、街の声をインタビューしたものを見ても、「訴える相手が違う。議員なら国会の場で総理に訴えるべき。」などと言っている人がいたんだけど、そんな事が何ら現状を打破する事にはつながらないというのは今の状況を見ればわかるだろう。考えてから言葉を発してくれと言いたい。


 繰り返しますが、私は山本太郎議員が天皇陛下にとった行動を全く支持していません。天皇陛下を巻き込まないでというか、愚かな政治家や愚かな官僚や愚かな国民(選挙もろくに行かないような)が起こした愚かな結果を、愚か故に処理しきれなくなったからと言って天皇陛下に背負わせないでと思っています。が、それを堂々と注意できる人は安倍内閣をはじめとする今の与党議員には一人もいないし、それ故に山本太郎議員はこのような誤った行動をとってしまったのかもしれない。