優しい選択を

 ペンギンズの漫才すごく面白い。もっとテレビでも流れればいいのに。『笑点』とか!


 本題。
 「ガキ使」での黒塗りメイク“再放送”で見せた日テレのスタンス(ヤフーニュース1/9 11:50配信)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180109-00000002-wordleaf-ent

 昨年大みそか日本テレビ系で放送された「ダウンタウンガキの使いやあらへんでSP 絶対に笑ってはいけないアメリカンポリス24時」における「ダウンタウン」の浜田雅功の“黒塗りメイク”が物議を醸している。

 「ダウンタウン」らレギュラー出演メンバーが、新人アメリカンポリスになるという設定の中、浜田が米人気俳優エディー・マーフィー主演の映画「ビバリーヒルズ・コップ」のパロディーとして顔をメイクで黒色に塗って登場したことに対して、一部から人種差別と捉えかねられない、文化的配慮が足りないといった批判の声があがった。

 そうした中、日テレは6日に放送した同番組の完全版でも、浜田の“黒塗りメイク”姿を再度放送し、注目を集めた。

 同局のバラエティー番組に携わる放送作家は語る。

 「浜田さんの“黒塗りメイク”姿をあえて再度放送したのは、やましいところはない、非を認めるつもりはないという日テレサイドの主張の表れでしょう。実際のところ、当初から浜田さんや番組サイドに差別の意識はなかったでしょうし」

今のところ、日テレサイドから正式なコメントは出されていないが、完全版で再度浜田の“黒塗りメイク”を放送したあたりには、同局の強気な姿勢も見てとれるが……。


 唖然呆然とはこの事か。前回の日記で日本テレビの番組がアフリカ系外国人に扮して顔を黒く塗った事に触れ、「どうやら番組を作った側(日本テレビ)に差別の意図はなかったみたいだ。」と書いたし、BBCなどで画像が放送されている浜田雅功さんはある意味もらい事故だなーと思っていた(ただ、欧米メディアから見たら自身の名前が冠になっている番組でそんな無責任な言い訳は通らないだろうなと思ったので日記には書かなかった)。

 しかし、6日に「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」完全版の放送がありそこでも浜ちゃんのエディ・マーフィーの場面を流したと知り、これは日本テレビだけでなくダウンタウン(というか弱者には強い松本人志さん)も確信犯だったんだなと思った。少なくとも、ダウンタウン吉本興業は再放送に対して抗議する権利があったのにそれをしなかったという事だ。


浜ちゃん“黒塗りメーク”で日本の鈍感さ露呈 年末「ガキ使」やっぱり笑ってはいけなかった(2018年1月10日 17時8分ライブドアニュースより)
http://news.livedoor.com/article/detail/14139091/

 番組では、浜田が映画「ビバリーヒルズ・コップ」に出演時の米俳優、エディ・マーフィ(56)をまねて、顔を黒塗りにして登場し、笑いを誘った。この様子は6日に放送された「完全版」でも放映された。

 黒塗りメークへの批判は、日本に住む外国人を中心に、年明け直後からあがっていた。こうした批判を受けて、海外メディアも取り上げる事態になっている。

 BBCは4日、「人種差別や文化的配慮が足りないとの非難が相次いでいる」とした上で、米国出身の黒人作家兼コラムニストで日本在住13年のバイエ・マクニール氏のツイッターを取り上げた。マクニール氏は「黒人だというのは、オチや小道具じゃないんだ」と主張している。

 過去には、ANAのCMでお笑いタレントが金髪のかつらと、付け鼻で西洋人を表現したことがあり物議を醸している。

 「日本のバラエティー番組は瞬発的な笑いを求める傾向が強いので、どうしても見た目で笑いを取る“出オチ”で勝負するケースが多い。今回もアメリカンポリスがテーマだったので、『ビバリーヒルズ・コップ』のエディ・マーフィに扮するというネタを出してきましたが、出オチにしているということで、黒人への差別という批判があがることは仕方がない。こうした問題に対して、テレビ業界に限らず日本の鈍感さが浮かび上がった形だ」と放送関係者。


 視聴者から批判があったらすぐに放送中止にせい、と言いたいのではない。むしろポリシーがあるのなら批判を乗り越えてでも放送すればいい。

 しかし、この件に関して日本テレビや出演者やその所属事務所である吉本興業は公式に見解を出さず無視をしている事が「こんな事は大した問題ではない。」と嵐が過ぎ去るのを待っているかのように思えてしまう。

 抗議していた相手が国会議員なら、そのバラエティ番組のスタッフをとばしてしまうくらい平身低頭な態度をとるのに(実話)、一般視聴者だったらこの横柄さか。

 これは、日本の優等生的な人達が「差別だから可哀想!」と騒いでいるのではなく、長い歴史の中で差別を受けてきたアフリカ系アメリカ人の方が「やめて」と言っているのに、何故制作に関わった側は聞く耳を持たないのか?何故優しさの方に舵を切れないのか?

 日本テレビや芸人側が意地を張ったままなら、日本は未だに人権に対して無知だし改善する気もない国だと思われてしまう。もし本気で「全く問題がない」「我々はマイノリティを傷つけても笑いを選択する」というのなら、ぜひ今年の年末もやって欲しいし、バイエ・マクニールさんが懸念する

「2020年オリンピックで黒人アスリートのためにブラックフェイスのドゥーワップをやらかすんじゃないかって真剣に不安だ。」

を現実のものとして欲しい。本当に悪意がない事だと言えるなら、堂々と「世界よ、これが日本のおもてなしだ!」と黒塗り姿を世界に発信して欲しい。

 黒塗りはリスペクトの証!という人もいる。安室奈美恵さんはブラックミュージックに影響を受けているだろうが、彼女のダンスや歌を「ブラックの真似をして差別だ」と怒るアフリカ系の人もいない。本当に好きでやっているんだという事が伝わるからだろう。でも安室さんは黒塗りなどしていない。本当にアフリカ系の黒い肌に憧れるなら松崎しげるさんのように日焼けをすればいい。誰も松崎しげるさんに対して「差別だ」とは言っていないし金髪に染めたロックミュージシャンに怒る外国人はいない。「憧れているので黒く塗りました」「憧れているので金髪のカツラかぶりました」「憧れているのでツケ鼻をしました」なんていうのは言い訳で、結局は笑いのネタにしている本音を、差別されてきた方々は的確に見抜いたのだと思う。