茶番

 フェイクニュースフェイクニュースというけれど、麻生太郎財務大臣自らカメラの前でデマを吹聴してしまった。時間の無駄なので一々確認していないけれど、安倍政権信者たちはこの失言をどう正当化してみせたんだろう?まさかまた「発言を作為的に切り取られた」とか言っているのだろうか。その言葉を聞いて納得するのは既に同じ価値観を持つ人だけなのに…。

 しかし私は報道のように「麻生さん実は新聞読んでいないんじゃないか」「読んだのはスポーツ新聞なんじゃないか」などとは思わない。もう麻生さんは大臣を辞めたいんだよ。だから自らあんなわかりやすいオウンゴールを決めてみせたんだ。「ほら、晋三、また国民が呆れ返るぜ!早く俺を切れよ!」と。


 本題。
 佐川氏の証人喚問終わったなぁ(遅)。←やっと全部を見終えた。
 全て私の主観に基づいた感想ですが、逢坂誠二議員は攻めが弱かったなー。画面で客観的に見ている者としては、佐川氏は逢坂議員の質問にはできる限り答えようとしているように見えたので、くどくなっても同じような質問を微妙に言葉を変えて押していったらどうにか佐川氏の証言に綻(ほころ)びを見出す事ができたんじゃなかろうか。

 一転、小池晃議員の質問には、絶対に小池氏の望む成果は与えないぞという佐川氏の強い拒絶の意思を感じた(こういう“骨の随まで官僚”というタイプの人は現代であっても共産党を頭ごなしに毛嫌いしていそうだ)。だからいくら小池氏が粘っても空振りになるのは当然の結果で、でも見ている側に「いかに佐川氏の証言拒否が卑怯か」を印象づける事はできた。あの質問にも答えないの?!と。

 佐川氏が一番警戒しているように見えたのは江田憲司議員。知識も経験も確固たるものがあるし、うかつな答え方をすればすぐに指摘される。しかし6分というのは短過ぎた。常々思うのだが、江田議員の好感度がもっと上がれば無敵なのに。何せ偉そうというか人を見下している印象を与えるんだな。官僚とは違って国民に選ばれてナンボなのだから、どこかでトレーニングを受ければいいのに。笑顔だけでは人は騙せないっす。TOKYO MXの田村淳さんの番組に出て、鈴木奈々さんにいじられても心から楽しんでいるような表情ができれば合格だと思います。

 話を証人喚問に戻しますが、今回の証人喚問では丸川珠代議員の質問によって改ざん行為に安倍夫妻の指示がなかった事が証明されたと強調するマスコミもあるが、以前にも書いたけどそんな事は最初からわかっている。直接指示するなんて、まるで人様の自宅の壁にこっそりペンキで落書きをして、手をペンキまみれにしたまま警察の出頭要請に出向くようなものだ。

 今回の証人喚問のテーマは『改ざん』だったから、現在政権を握っている自民党こそ激しく追及しなければいけないのに、丸川氏は質問の締めくくりに
「少なくとも総理、総理夫人、官邸の関与はなかったという証言が得られました。ありがとうございました。」
なんてお礼までつけ加えるなんてどうかしている。何故にこんなに国会を空転させた改ざん行為の責任者に感謝?佐川氏の言う通りならば、国会議員からの指示もないのに自分達(国会議員)を騙して勝手に決裁書を改ざんし、その結果自殺者まで出てしまった。小泉進次郎氏の言葉を借りれば「政治史に残る事件」を自分達の政権下で行われた事に対する怒りや危機感というものが無さ過ぎる。だから結局、安倍政権が水面下で指示したのだろう、という疑惑が拭えないのだ。