すりかえトラップ

 財務省事務次官(前の)によるセクハラを、「ハニートラップ」だとか言っている人達がいるそうだが、あれが「トラップ」ならなんと弱いトラップだろうか。自らが囮(おとり)となってハニートラップを仕掛けようとする強かな女性ならば、胸を触らせたり、縛られたり、抱きしめさせたりされている写真や動画を第三者に撮らせるくらい朝飯前だろう。あそこまで前のめりな事務次官なら、あとは女性がOKを出せば絶対触ってきただろうから。そんな事をされたくない女性だからこそ、あの音声の状態で留まったのだろう。

 最近の傾向として強く思うのは、確実に被害者が傷つく言葉を公衆に向かって発言する前に、なぜ自分の脳を使って想像してみないのだ?という事だ。「自分だったら……?」「自分の大事な人(子や孫や好きな人とか)が同じ目に遭ったら……?」と考えてから言葉を発して欲しい。それができるのが人間という生き物のはずだ。

 安倍や麻生の信者で何が何でも「安倍さんは悪くない!麻生さんは悪くない!」と妄信している人達は放置するが(何を言っても理解できない知能しか持ち合わせていないようなので)、そうじゃなくてニュートラルな立場にも関わらず本気でこの件をハニトラだとか思っている人がいるのなら、ぜひ過去の実例を調べて欲しい。あの音声にあったような騒がしい場所でハニートラップなんてありえないから!

 それにしても、このセクハラの件で安倍氏がダンマリを決め込んでいるのが情けない。仕事相手が「女だ。しかもタイプの。」と見れば性的なアプローチをしても良しとしているかのような財務省幹部の態度。さらに被害を訴えれば「じゃあ記者(仕事相手)は全員男にするか」と部下の態度をたしなめるのではなく被害者である女性を排除しようとするような麻生のアニキのやり方にケチをつけられないのだろうか。【女性活躍】を掲げる安倍政権の正体見たり。