与党議員の辞書に恥という文字はない

 別に公明党を目の敵にしたいわけではないが、公明党石井啓一国土交通省大臣は何なんだ。仮にも大臣として恥ずかしくないのかな。なんか安倍政権になってから「恥ずかしい」という言葉が事実上無意味になった気がする。

 石井啓一大臣の何にこんなに落胆しているかというと、先日(6/25)の参院予算委員会の集中審議での大門実紀史議員(実紀史って“ミキシ”って読むのかしら?レゲエミュージシャンみたいな名前ですな。)とのやりとりについてです(録画を見るのが遅くなったので)。
 
25日の大門実紀史プリーストと石井啓一大臣とのやりとりの発端として、財務省国交省森友学園との交渉記録等の取り扱いについて意見のすりあわせをしていた際のメモの存在があります。

国交省内部メモより>
・役所間のやり取りの公表に先鞭をつけてよいものか、悩ましい。近畿財務局と理財局のやり取りについては、最高裁まで争う覚悟で非公表とするのだろうが、近畿財務局と大阪航空局のやり取りについては、森友問題に限って考えればメリットもあり得る。色々とひどいことを言われたことが明らかになるし、「大阪航空局に言っておく」とした部分の帰結も分かってすっきりする。なお、近畿理財局には、8億1.900万として最終的に受領した書類は残っているが、「6億を8億に」といった交渉の記録は残っていない。 

・5/23の後、調査報告書をいつ出すかは、刑事処分がいつになるかに依存している。官邸も早くということで、法務省に何度も巻きを入れているが、刑事処分が5/25後という話はなくなりそうで、翌週と思われる。

・近畿財務局と大阪航空局のやり取りを公表するかどうかは、中身にもよるだろう。国交省として、出すのが得策かどうか検討してほしい。


 彼等(国交省財務省)は記録等の存在を知っていて隠していた。そして、籠池夫人の横暴な振る舞いについて書かれた部分は発表すれば我々に同情が集まるんじゃないか?<森友問題に限って考えればメリットもあり得る。色々とひどいことを言われたことが明らかになるし〜>など、自分達の都合のいいように公表のやり方をコントロールしていた事もわかる。

 しかも<調査報告書をいつ出すかは、刑事処分がいつになるかに依存している。官邸も早くということで、法務省に何度も巻きを入れているが、刑事処分が5/25後という話はなくなりそうで、翌週と思われる。>と、官邸が刑事処分について介入していた事も明らかになった。

 これらの応接録の存在について6/18の参院決算委員会にて同党の辰巳孝太郎議員が安倍氏、麻生大臣、石井大臣に問いただした際には「事前通告にない質問だから答えようがない」「(応接録の)真偽のほどもわからない」とまともに答えようとしなかったために、辰巳議員は文書をマスコミに公開して国交省に調査及び文書の提出を要求。

 そして6/25の委員会。大門議員の発言によると、なんと国交省の役人は予算委員会に出てこなかったらしい。石井啓一大臣に大門実紀史議員が再び文書(応接録)の調査を求めるも「(この応接録は)出所不明」を理由に拒否。いや、だから、その出所や信憑性を知るために調査をしてくれと言っているのに拒否。何度も審議を中断し、国交省として調査をする気があるのか対応を迫られた挙句「どういった対応ができるか検討したい」と答えるにとどまった。

 18日に要求されていた事案に対して「何をするかをこれから考えます」って、目に見える成果は何も出しませんよと言っているようなものだ。こんな誠意も中身もない回答ありますか?こんな答弁が許される与党が、大事な法案を作る資格があるんでしょうか?

 小泉進次郎議員は、スキャンダル追及は別の委員会でやって、法案は法案で先に進めましょう、と提案するが、そもそも首相が権力の座にいる資格さえ問われるような事案なのだから、法案全てをストップさせなければ意味が無い。

 与党側の人間の答弁は逃げに終始していて、安倍氏も麻生氏も上川陽子法務大臣も石井大臣も誰一人としてこの応接録の中身について明確な否定をした人はいなかった。法案を進めたいなら与党側は自分達の潔白を証明するのが先だし、改革をするならこういう、要求された文書も探さず、中身の無い逃げの答弁をするという事が許されないような仕組みを作る事が先だろう。